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20年6月22日 [下巻]

片渕さんの今日のTwitterが怖い。 怖い。 怖い。


こうのさんが本作の連載を、平成18年暮れから21年1月にかけて行ったことと同じことを、ある1日に絞って、twitter上で再現されたのですね。 そういえば、劇場版公開後、はじめて この(作中の年月が特定できる)日を迎えたんですもんね。

この後、7月1日深夜、7月24日から5日間、8月6日、15日、9月17日(枕崎台風は劇場版でやってないからないか)などに何かありますかね。 


(H29年9月18日追記)

H29年9月17日に鹿児島県に上陸した台風18号。 当初は枕崎台風そっくりの進路を通ると予測されており、「これも片渕監督の仕込みか?」と、twitter上で話題になっていました。 この偶然に片渕監督も急遽コメントを掲載され、枕崎台風の情報や、劇場版ラスト近くで、夜、少女の周りで燃えていた鬼火が9月17日以降は見られなくなったことなどを説明されていました。 

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「マイマイ新子」と200万人おめでとう! [番外]

 劇場版、累計入場者数200万人突破おめでとうございます。 6月22日かなと思ってましたが。 でも、リピーターが多いので、実際に見られた方は100万人ちょっとくらいでしょうか? この作品は定期的にリピート上映されるだろう性格の映画なので、最終的に何人来場者があったかは、何年・何十年と経たないと分からないのでしょうね。

 さて、私は今「ぼおるぺん古事記」を買って来て、少しずつ読んでいます。 また、先日、「マイマイ新子と千年の魔法」のDVDをようやく見ました。 面白い、そしてとても懐かしい作品ですね。 冒頭から、見慣れた防府の山におぉーっ! 登場人物の山口弁は、最初は少し違和感がありましたが、中盤以降はしっくりきました。 これは演者の皆さんが慣れて来たからか、私の耳が慣れたからか? この辺のところは「この世界の片隅に」では、より演者さんたちの広島弁指導が徹底されているなぁとあらためて感じました。 最後に貴伊子が新子を見送るところで山口弁になっているところは、すずさんが最後に呉人のイントネーションになっているのに通じるところがありますね。

 新子はお父さんの勤め先(山口大学)のある町に引っ越していきますが、お父さんが緑藻の研究をしているということで、文理学部(当時はまだ人文と理学部は別れてない)ならば山口市の白石地区、農学部ならば下関の調布ですね。 

 それから、防府には清少納言が居たんですねぇ。 あんまり意識したことなかったな。 でも、なぜか「枕草子」(と「古事記」)は山口県立図書館で対訳付きの本を借りて原文を読んだんだよな、高校時代。 私は昔から紫式部よりも清少納言派だったんだけども、清原元輔が周防守だったのが影響していたのか?

 両作品は、戦後と戦中、小学生と主婦という違いはあるけれども、”生のきらめき”というのが共通していますね。 「マイマイ新子」、大きいスクリーンで見てみたい作品です。

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結びに代えて [はじめに]

 昨年の11月に初めて劇場版を見てからというもの、私の睡眠時間は減ってしまった。 四六時中この作品のことを、そして、その背景となる時代や地方のことについて いろいろと考え、そして調べなくてはいけないという衝動に駆られた。 その衝動は、原作のコミックスを読んだ後、さらに加速した。 とにかく、作中に作者があえて描かなかったことを何とか理解しようと考え、調べ、そしてまた考えた。 年表を整理し、仮説を組み立て、そしてその仮説の傍証をいろいろなメディアから探して回った。 そして1話1話、気に留めたことを書いて行った。 そうこうするうちに、あっという間に半年が過ぎていた。

 こんな作品は初めてだ。 たぶん、二度とこのような作品には出会わないだろう。 とりあえず、全話分の感想を書き留めることが出来た。 これでようやく落ち着いて夜眠ることが、出来るかな? この作品については、これまであまたの人が評論や感想を書いているので、自分は一番強く感じたことと、最後に気付いたことを書いて、とりあえずのまとめにしたいと思う。 


全編これ戦闘シーン

 この作品に対する一般的な評論として、「日常の中に戦争が忍び寄ってくる様を描いている」とか、「過酷な状況の中でも日々を大切に生きていく事の尊さを描いている」などのようなことを書いているのをよく見かける。 とにかく”日常”、”日常”と繰り返し言われているが、私は、この作品は全巻・全頁に渡って熾烈な戦いが描かれていると思う。

 ”戦い”といっても、私のような単純な男子、つまりはプラモの戦闘機を手に持って空中戦をやったり、池に浮かべた空母を爆竹で爆破したり、同級生に「特攻じゃぁー!!」と言って体当たりしていた、本当に馬鹿で単純な少年のなれの果てが想像するような戦いではない。 銃剣の代わりに包丁を、砲弾の代わりに薪を持っていた女たちの戦いなのだ。 

 彼女たちはインパールへの苛烈な山道を進む代わりに 炎天下の配給の列に並び、ジャングルを匍匐前進する代わりに 道端に這いつくばって食える草を探し回り、そして、砲弾の雨が降る塹壕の中で家族の手紙を握りしめながら故郷へ思いを巡らす代わりに 木の実の落ちるお背戸の向こうで栗の実を煮ながら 父さんの帰りを待つのだ。 そんな静かな女たちの激しい戦いが描かれているのだ。 そして、女たちの目的は鬼畜米英を倒すことでも、大東亜共栄圏の繁栄でもない。 ただただ、愛しい人を、愛おしい日々を再び取り戻すために戦っているのだ。 大戦中、女たちは ただ耐えていたのではなかった。 自らも傷つきながらも、必死で静かに生き延びるために戦っていたのだ。 この作品は、私にそんな当たり前のことを気付かせてくれたのだ。


ぼろぼろの題字に込められた願い

 ちょっと気づきにくいが、この作品のタイトルロゴと作者名はかすれている。 長い年月にさらされて朽ちていく様を表現しているのだろうか? そういえば劇場版のポスターのタイトルロゴも、製作準備段階の初期のものは字体がはっきりしているが、公開版のものは原作のようにかすれている。 これは、この時代を懸命に生きた人々の生の記憶も、誰かがバトンを継いで語り継いでいかなければ、いつか途絶えてしまうということを言いたいのだろうか?

 先ごろ(H29年5月19日)、岡ヨシエさんが亡くなられた。 岡(旧姓大倉)さんは、比治山高等女学校3年生の時(中学3年相当で当時14歳)に、挺身隊として広島城本丸にあった中国軍管区司令部に配属され、そして原爆に遭われた。 投下時、地下壕の通信室に居た岡さんは広島の惨状を確認すると、すぐさま福山の部隊に「広島が全滅です」という一報を入れた。 これが広島の原爆投下を伝えた第一報であると言われている。 岡さんは、屋外にいた旧友の救助に当たったが多くが直撃で即死しており、息のある者も重傷の火傷を負って虫の息であったという。 この救助活動時に岡さん自身も被爆され、長く原爆症に苦しめられたそうだが、約30年前より語り部として自身の体験や、重い火傷を負いながらも「仕事に行かせて下さい」と懇願しながら死んでいった誇り高い旧友のことを多くの人に語られたという。 

 いま、岡さんのような戦災の語り部の方の高齢化が進み、その数はどんどん少なくなっていっているという。 そういえば、径子役の尾身美詞さんが「その頬 熱線に焼かれ」という舞台の準備で元”原爆乙女”の方たちと会われたときにも、「自分たちの命には限りがある、自分たちが生きているうちに(その劇を)早くやって」と懇願されたという。 この作品のかすれた題字には、誰かが語り継がないと この時代を生きた人々の貴重な記憶が本当に無くなってしまうというメッセージを込めているのかもしれない。 劇場版のタイトルもかすれているが、色だけはみずみずしい菫色になっている。 これは映画という形にしたことで、しばらくは後世に伝えるための余力を与えましたよという意味が込められているのかな?

 このかすれた題字の意味を悶々と考えている時に、H29年5月に愛知県で開催された「花森安治の仕事」巡回展に行き、先に説明した「暮らしの手帖 96号」、戦争体験特集号の序文にあたる「この日の後に生まれてくる人に」という文章に出合った。 ああ、そうか! この文章に書いてあることこそ、かすれて”ぼろぼろ”になった題字の意味であり、作者から ”この世界のあちこちのわたし” たちに託された、祈りにも似た願いなんだなぁと、一人で納得したのである。 

 

 最後に、その「この日の後に生まれてくる人に」の一部を引用させていただき、このつたないブログの当面の締めくくりとさせていただきたい。


 ”いま、君は、この一冊を、どの時代の、どこで読もうとしているのか、それはわからない。 君が、この一冊を、どんな気持ちで読むだろうか、それもわからない。

 しかし、君がなんとおもおうと、これが戦争なのだ。 それを君に知ってもらいたくて、この貧しい一冊を、のこしてゆく。

 できることなら、君もまた、君の後に生まれる者のために、そのまた後に生まれる者のために、この一冊を、たとえどんなにぼろぼろになっても、のこしておいてほしい。 これが、この戦争を生きてきた者の一人としての、切なる願いである。”


(了)

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”祝 全国放送決定!!” 広島からの手紙 [番外]

広島の先輩から郵便が届きました。

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ブルーレイ! H29年6月2日に中国地方ローカルで放送された、「”この世界の片隅に” コトリンゴの映画音楽」をお願いして録ってもらったやつです。

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あ、日曜に放送された45分の”完全版”も入ってる! 先輩ありがとう。


30分版には、広島の流川教会で行われた演奏会の様子や、「悲しくてやりきれない」、「New day」、そして「みぎてのうた」のフルコーラスが収録されています。 「ありこさん」は左手でピアノ、右手でマリンバを同時に操って器用に演奏されていました。 この人、ほんとうにすごい! いや、あの「しあはせの手紙」を劇場版の主題歌 「みぎてのうた」に直された時点で只者ではないと思ってたんですが。

そして”完全版”は、あらゆる意味で”完全版”でした。 (「たんぽぽ」フルコーラス収録。)

本当に、昨年の11月から「みぎてのうた」が頭の中でリフレインしっぱなしです。 「たんぽぽ」もいい歌。 子供が巣立つときに贈ってやろうかと思ってるくらいです。 


(H29年7月19日追記)

完全版の全国放送が決定したそうです。 8月15日(火)深夜1:00~ (16日午前1時~) NHK総合で放送です!

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下巻に関する年表 [下巻]

作品世界に関する年表。


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作者の著作に関する年表。


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※クリックすると大きくなります。

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