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模擬原爆とミス愛知(その2) [八月が来るたびに]

 もう一つの展覧会は豊川市の桜ヶ丘ミュージアムで開催されています。

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 「青い目の人形と答礼人形 里帰り展」です。

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 青い目の人形は、日米関係が悪化し出した昭和2年に日米友好のしるしとして米国人宣教師のギューリックが中心となり、12,700体がアメリカから贈られました。 これに対し、日本からは渋沢栄一が中心となり58体の市松人形が返礼として贈られました。(日本側の数が少ないですが、日本の贈った人形は後の人間国宝になる人形師さんが作られた、家が一軒建つくらいのものです。) この民間の交流は緊張した日米関係に束の間の安らぎを与えましたが、歴史の流れを止めることは出来ず、多くの青い目の人形が”敵国のスパイ”として壊されたり、戦災で焼失しました。 その中で、人形には罪はないと密かにかくまわれた人形たちが戦後相次いで発見されたのはご存じのとおり。 現在、日本国内に334体の青い目の人形の存在が確認されています。

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 現在、愛知県には10体が現存しますが、そのすべてがこの展示会に展示されています。 一方、日本から贈られた答礼人形も、いくつかは消息が分からなくなっていました。 そのうちの一つ、”ミス愛知”と名付けられた市松人形がH22年、アメリカ ロードアイランドのオークションで発見されました。

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 発見時のミス愛知は、ご覧のような状態でした。 黒髪の代わりに洋風のかつらを、着物の代わりにドレスを着せられていたそうです。 日本の青い目の人形のように、かくまわれていたのでしょうか? このミス愛知を何とか日本に里帰りさせようと奮闘されたのが、青い目の人形の研究をされていた元中学教師の夏目勝弘氏です。 

 氏を中心として「答礼人形を里帰りさせる会」が組織され、「この世界の片隅に」劇場版でも活用されたクラウドファンディングの助けも借りて、ようやく里帰り展が実現されることになりました。 ミス愛知も日本の人形師さんの手によって修復され、愛知県に現存する青い目の人形10体、ギューベック宣教師のお孫さんによって始められた”新”青い目の人形 5体の出展も決まり、いよいよ展示会まで あと 一月というときに、夏目氏は病気で他界されます。 …というような話を、ここ数日 東海地方のローカルニュースが繰り返し報道していたのでした。 国どうしは喧嘩していても、鬼畜米英と叫んでいても、心の底では絶対につながれるはず。 そんな日米の民間交流をあらためて垣間見ることが出来ました。

 本当にいい展示会でした。 この里帰り展は豊川を皮切りに、9月10日まで愛知県の4つの会場を巡回する予定です。

 国どうしは戦争していても、どこかで友情の根はつながっている。 そんなエピソードが呉にもありました。

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 この、一見異様な檻の中に入れられたお墓。 呉の長迫海軍墓地の中にある、”英国人水兵の墓”です。 これは明治40年(1907年)、戦艦安芸の進水式に招かれた当時の同盟国である英国の軍艦から転落・水死された水兵を弔ったものです。 当時の旧日本海軍は最大限の敬意をもって、この水兵の霊を弔いました。 時は移ろい、英国と敵対関係となった第2次世界大戦中も海軍はこの水兵の墓を守り続けます。 鬼畜米英の墓がこの地にあることを心よしと思わない人々によって、この墓は度々イタズラ(というより破壊工作)に遭いますが、海軍はご覧のような檻を作って墓を保護するのです。

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 所変わって、こちらは水原の兄も通ったであろう、江田島の旧海軍兵学校の大講堂。 

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 大正6年(1907年)に建設されたこの総御影石造りの立派な講堂は、今でも海上自衛隊の幹部候補生の卒業式などに使われています。 20年7月24日からの呉沖海空戦では、江田島沖の軍艦は攻撃されましたが、この海軍の幹部養成校であった兵学校は狙われることはありませんでした。 一説によると、水兵の弔いに恩義を感じた英国側からアメリカ軍へ進言があったとか、なかったとか。

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 いま、旧海軍兵学校(現第1述科学校)の校庭には、日英同盟締結100周年の記念樹が植えられています。


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 桜ヶ丘ミュージアムでは、今、もう一つの展示会も開催されています。 豊川工廠展です。 豊川工廠は主に砲弾や弾丸などの兵器を製造していましたが、広島の原爆投下の翌日の8月7日に大規模な空襲を受け壊滅します。 女子挺身隊や朝鮮人徴用工を含む多くの人が犠牲になりました。 当時を体験された方の絵を中心とした展示がされています。

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 投下された爆弾の破片。 1/2インチくらいの厚さです。 いかにパンプキン爆弾が大きかったかがわかります。 奇しくも同時期に同じミュージアムで開催されている二つの展示会。 いずれも平和の尊さを考えさせてくれる展示でした。 両展示会とも、かなり


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でした。 

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